- 2026年1月21日
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楽天モバイルへの乗り換えを検討している方から、「赤字続きで大丈夫なの?」「契約者は本当に増えているの?」「電波の改善は進んでいるの?」という声をよく聞きます。
結論から言うと、2026年8月10日に公表された楽天グループの最新決算(2026年度第2四半期)では、楽天モバイルの全契約回線数は1,075万回線に到達し、調整後MNO解約率は1.38%まで改善しました。モバイルセグメントの営業損失は続いていますが、前年同期からは41億円改善しています。
ネットワーク面では、この四半期のネットワーク関連設備投資が393億円まで増え、JR山手線や東京メトロでの整備状況も具体的な数字で示されました。「投資を加速する方針」という段階から、実績が見える段階に入りつつあります。
この記事では、決算資料の数字をもとに「楽天モバイルは今どういう状況か」を利用者目線で整理します。数字の意味を、契約を検討している方が判断に使える形に翻訳していきます。
なお、この記事は楽天モバイルの利用を検討する方向けに公開資料をもとにまとめたものです。楽天グループへの投資判断を目的としたものではありません。
まず、決算資料から利用者に関係する数字を一覧にします。
| 指標 | 2026年Q2の値 | 補足 |
|---|---|---|
| 全契約回線数 | 1,075万回線 | 2026年6月末時点/前年同期比+178万回線 |
| 調整後MNO解約率 | 1.38% | Q2/25は1.40% |
| MNO ARPU | 2,921円 | 前年同期比+60円(エコシステムARPUを含む) |
| モバイルセグメント売上収益 | 1,214億円 | 前年同期比+8.3% |
| モバイルセグメントNon-GAAP営業損失 | −331億円 | 前年同期比41億円改善 |
| モバイルセグメントEBITDA | 68億円 | — |
| 固定資産税を除くEBITDA(楽天モバイル) | 59億円の黒字 | 前年同期比4億円改善 |
| ネットワーク関連設備投資 | 393億円 | 2026年度の計画2,000億円は変更なし |
※すべて楽天グループ株式会社「2026年度第2四半期決算説明会 プレゼンテーション資料」(2026年8月10日公表)に基づきます。原資料は楽天グループの決算説明会プレゼンテーション資料(PDF)で確認できます。
2026年6月末時点の全契約回線数は1,075万回線で、1年間で178万回線増えました。四半期を追うごとに積み上がっており、回線数の増加は続いています。
ここで一点、数字の読み方に注意が必要です。この1,075万回線は、BCP(事業継続計画)用などを含むMNO・MVNE・MVNOの全契約回線数の合計です。「楽天モバイルの利用者が1,075万人」という意味ではありません。法人のバックアップ回線や、楽天モバイルの設備を借りて提供されている他社サービスの回線も含まれます。
そのうえで、この規模まで契約が積み上がっていることは「使っている人が少なくて心配」という不安に対する一つの答えになります。ただし、回線数が増えていることと通信品質が良いことは別の話です。品質については後半のセクションで、設備投資の実績とあわせて確認します。
率直に言うと、モバイル事業の営業損失は続いています。2026年Q2のモバイルセグメントのNon-GAAP営業損失は−331億円でした。ただし前年同期からは41億円改善しており、売上収益は1,214億円(前年同期比+8.3%)と伸びています。
ここで混同しやすいのが、決算資料に出てくる3つの指標です。それぞれ見ている範囲が違うため、分けて理解しておくと状況を正確につかめます。
つまり「楽天グループ全体が黒字になった」ことと「楽天モバイル単体が営業黒字になった」ことは同じ意味ではありません。グループ全体では黒字を確保しつつ、モバイル事業は損失を縮めながら改善を進めている段階、という整理になります。
楽天モバイル単体がいつ営業黒字になるかは、決算資料には明示されていません。「赤字だからすぐ危ない」とは言えませんが、引き続き状況を見ていく必要はあります。契約者として気になるのは料金への影響だと思いますので、料金改定の動向が気になる方は楽天モバイルは値上げする?最新の料金改定状況もあわせてご覧ください。
Q2/26の調整後MNO解約率は1.38%でした。前年同期(Q2/25)の1.40%、前四半期(Q1/26)の1.57%と比べても改善しています。
この「調整後」という言葉がポイントです。調整後解約率は、契約と同じ月に解約された回線などを除いて算出された数字で、いわゆる単純解約率とは計算の前提が異なります。数字を比べるときは、同じ定義どうしで見る必要があります。
解約率が下がっているからといって「利用者全員が満足している」とまでは言えませんが、同じ定義で比較した調整後MNO解約率は、前年同期・前四半期のどちらからも改善しています。ただし、この指標では契約と同じ月に解約した回線などが除かれているため、短期解約そのものの動向を1.38%だけで判断することはできません。
Q2/26のMNO ARPU(1回線あたりの平均収入)は2,921円で、前年同期比+60円でした。なお資料上のARPUは、楽天エコシステム内での貢献分を含むエコシステムARPUとして示されています。単純な月額料金の平均額とは違う点に注意してください。
利用者目線でより参考になるのは、実際のデータ使用量の変化です。2025年6月と2026年6月を比べると、以下のように変化しています。
データを多く使う人の割合が増えているというのは、料金プランの案内ではなく実際の利用状況を示すデータです。2026年6月時点では、20GBを超えて利用するユーザーの構成比が前年より3.6ポイント増えており、楽天モバイルでデータを多く使う利用状況が広がっていることが確認できます。もちろん、使い方は人それぞれなので、自分の使用量と照らして判断するのが確実です。
楽天モバイルのエリアや電波について、まだ不安を感じている方は少なくないと思います。この点について、Q2資料では投資の実績と進捗が具体的に示されました。
Q2のネットワーク関連設備投資は393億円で、前四半期から増加しました。2026年度のネットワーク設備投資計画である2,000億円は変更なしとされており、下半期も基地局建設を進める方針です。
進捗面では、2026年の電波発射目標に対して、設置場所の確保や地権者交渉といった前工程が約9割完了していると説明されています。基地局は用地交渉や工事会社の確保といった前段階に時間がかかるため、前工程が進んでいることは、この先の建設ペースを見るうえでの手がかりになります。
都市部の具体的な整備状況としては、鉄道関連の進捗が示されています。
MIMOの導入により、理論上のスループットは最大2倍になると説明されています。ここは「理論上」という前提が重要で、実際の速度が2倍になるわけではありません。時間帯や利用者の混雑状況、端末の対応状況によって体感は変わります。
地下鉄での通信状況をもう少し詳しく知りたい方は東京メトロでの楽天モバイルの通信改善で整理しています。自宅や職場で電波が弱いと感じている場合の対処は電波が悪いときの対処法もあわせてご覧ください。
決算資料では、地上の基地局整備に加えて衛星通信への取り組みにも触れられています。スマートフォンが直接衛星とつながるサービスについては、2026年第4四半期の商用サービス開始を目指す方針が案内されています。なお、2026年Q4から開始を目指すAST SpaceMobileの衛星を利用した商用サービスとは別に、総務省の「J-LEO」事業を通じた国内衛星通信インフラの構築も予定されています。
山間部や離島など、基地局の設置が難しいエリアの通信手段としては、今後の選択肢の一つになりそうです。ただし現時点で利用できるサービスではないため、契約を検討する際の判断材料としては地上のエリア状況を優先してください。衛星通信の仕組みや対応状況は楽天モバイルの衛星通信サービス解説でまとめています。
ここまでの数字を踏まえて、契約を検討している方向けに整理します。
結論としては、契約回線数・解約率・設備投資という3つの数字を見る限り、状況の改善は確認できます。一方で通信品質は場所による差が残るため、申し込み前に自宅・職場・通勤経路の3か所をエリアと回線の確認方法を参考にチェックしておくことをおすすめします。数字ではなく実際の使用感を知りたい方は評判・口コミのまとめも参考になります。
エリアを確認して申し込みを進める場合は、キャンペーンもあわせて確認しておくと無駄がありません。楽天グループ従業員の紹介経由で申し込むと、条件を満たした場合にポイント還元を受けられるキャンペーンが案内されています。
キャンペーンの内容や対象条件は従業員紹介キャンペーンの解説ページにまとめています。申し込みの手順は申し込み手順ガイドで順番に確認できます。
ポイント数や適用条件は変更される場合があるため、紹介リンクからログインした後の申し込み画面で最新の表示内容を最終確認してください。
楽天モバイルの契約者数(契約回線数)は今どのくらいですか?
2026年6月末時点で1,075万回線です。前年同期から178万回線増えています。この数字はBCP用などを含むMNO・MVNE・MVNOの全契約回線数の合計で、利用者数そのものではありません。
楽天モバイルはまだ赤字ですか?
モバイルセグメントのNon-GAAP営業損失は2026年Q2時点で−331億円と続いています。ただし前年同期から41億円改善し、楽天モバイルの固定資産税を除くEBITDAは59億円の黒字です。なお楽天グループ全体ではQ2の税後利益272億円で2020年Q2以来はじめての黒字ですが、これはモバイル以外の事業も含むグループ全体の数字です。
楽天モバイルの解約率はどのくらいですか?
2026年Q2の調整後MNO解約率は1.38%です。前年同期(Q2/25)の1.40%、前四半期(Q1/26)の1.57%より改善しています。調整後解約率は契約と同月の解約などを除いて算出された数字で、単純解約率とは前提が異なります。
楽天モバイルの通信品質は改善していますか?
都市部では整備が進んでおり、JR山手線30駅のうち25駅で5Gの構築が完了、東京メトロでは2026年6月までに10駅へMIMOが導入されています。MIMOによるスループット向上は理論上最大2倍とされる数値で、実際の体感速度は場所や時間帯によって異なります。通信品質には場所による差があるため、生活圏でのエリア確認は必要です。
この記事の数字はどこから取っていますか?
楽天グループ株式会社が2026年8月10日に公表した「2026年度第2四半期決算説明会 プレゼンテーション資料」に基づいています。原資料は楽天グループの投資家情報ページで確認できます。
2026年Q2決算から見た楽天モバイルの現状を整理します。
全契約回線数は1,075万回線(前年同期比+178万回線)まで増え、調整後MNO解約率は1.38%へ改善しました。モバイルセグメントの営業損失は−331億円と続いていますが41億円改善しており、楽天モバイルの固定資産税を除くEBITDAは59億円の黒字です。データ使用量の中央値も前年から2.5GB増え、実際に使われている量が増えていることが確認できます。
ネットワークではQ2の設備投資が393億円、年間2,000億円の計画は維持され、山手線25駅の5G構築完了や東京メトロ10駅へのMIMO導入といった実績も示されました。
「大丈夫かどうか」を一言で断言するのは難しいですが、改善の方向性は数字として確認できます。あとは自分の生活圏で使えるかどうかが判断の分かれ目になるため、エリアと料金プランを確認しながら検討してみてください。
申し込みを進める場合は、従業員紹介キャンペーンの条件と申し込み手順もあわせて確認しておくとスムーズです。
出典:楽天グループ株式会社「2026年度第2四半期決算説明会 プレゼンテーション資料」
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